リフォーム日記 解体〜解体後の確認
今回も自邸のリフォーム進捗についてのご紹介!
前回のVol.4の解体から、解体が完了するまでの流れをご紹介していきます!
とは言いつつ、現場の確認はほとんど行けていないのが現状です…。
仕事(や趣味)が忙しく、現場確認に足を運べなかったり、
仮住まい先が現場と離れているので、フラっと行けないことが問題…。
今、自分の家がどんな状況か、何をされているのか、
実際に自分の眼で確認したいところなのですが、、、
その点に関しては、しっかりしたメーカーや工事管理の担当がいれば問題ありません。
最近は担当とLINEなどのSNSで、現場の状況や写真を共有してくれる場合も
多くなってきました。
今回の私の場合も、工事管理の担当者から現場状況の連絡が逐一届くため、
遠くに仮住まいをしても状況確認ができます。安心です。
それでは早速進捗をご紹介します。
解体完了後の確認
解体後に発覚した問題点
前回の写真から大きく変わった部分はありませんが、現場が整理整頓されているのが
よく分かります。
写真での状況確認もとてもしやすいです。

これだけスケルトンになると、元々の間取りや雰囲気が思い出せなくなってしまいそうです。
建物自体に思い入れがあったことも理由の一つで、
今回新築建替えではなくリフォームという選択をしたものですから、
解体現場を見たときに、
もしかしたら泣いてしまうかも…
なんて思っていましたが、
綺麗さっぱりなくなると、そういった感情も湧かなくなるものです。
解体の立ち合いでは、施主という立場ではなく、
建築に携わる者としての視点で現場を確認してきました。
ここまで解体が終わると、実際に構造材等【柱・梁・土台・基礎】の状態を
目視確認することができます。
工事管理の担当者と現場で一つ一つ確認していきます。
(※今回お世話になっているリフォーム会社には私が同業に従事していると伝えています)
このときには階段がなく、2階の構造体は確認できませんでしたが、
写真を見せてもらいながら確認していきました。
現場確認した際に何点か問題が発覚しました。
1つ目、
以前ご紹介した、柱のシロアリ被害は土台にも広がっていました。

土台とは、写真中央、左右に通っている木でできた構造材です
土台への被害は少なく、表面だけの被害でしたので安心しました。
うちは築年数が36年になりますし、シロアリに対する工事・防蟻工事を行った形跡も
なかったため、このようなシロアリ被害に見舞われています。
ちなみにこの家は、床下点検口がなく約36年の間、床下はノーメンテナンスでした。
皆様のご自宅は大丈夫でしょうか。
このような被害にあわないために定期的なメンテナンスをお勧めします。
思わず、皆様に注意喚起をしたくなるほど、メンテナンスの大切さが身に染みる体験でした。
2つ目は
柱・筋かいの切り欠きです。

写真のように、筋かい(柱柱間に斜めに入っている木材)や柱を加工している部分が数か所見られました。

ここは階段があった部分ですが、当時の設計で階段幅を広く取るために柱・筋かいを切り欠き
側板分の厚みを拡張してます。
2枚目の写真は両方向から、欠き込みされて柱の原型がなくなりそうです。
「交換」と書かれているのは、現場管理の担当が事前に確認してくれている証拠です。

実際に住んでいるときは、違和感や不安感は全くありませんでしたが、
実際に見てしまうと不安になってしまうものですね。
今後何十年と住んでいく建物なので、欠損部分が多い柱や筋かいは交換していくことになりました。
ここで、ポイントですが
「解体後の追加が発生するのは仕方がない」
リフォーム経験のある方はご存知かと思いますが、
着工してから解体完了までで追加が発生することは多々あります。
「契約時の見積金額から上がるなんて考えられない!」
「話が違うじゃないか!」
「そんなことならお願いしなきゃよかった。」
非難轟々です。
実際こういうお客様は少なくありません。
しかし、よく考えてみてください。
今回の階段周りの部材欠損は、お願いしたリフォーム屋が悪いのでしょうか?
いえ、もともとからあるものなので、誰も悪くありません。
新築当時は柱欠損はOK、筋かいもOK。こんな時代もありました。
これからリフォームする方は、解体後の然るべき追加が発生しても
どうかリフォーム屋を責めないであげてください。
3つ目は
柱がぶった斬られてました。

さっきは誰も悪くないと言いましたが、これは新築当時の職人が悪いですね。
寸足らずの柱を利用していたのでしょうか。理由は分かりませんが、確信犯ですね。
この部分も柱交換になります。
大きな地震で途中からずれてしまった可能性もありますが、
もし揺れでずれ落ちていたら、一大事だったかもしれません。
大手メーカーでの施工でもこの有り様なので、どのおうちでも起こり得る施工不良です。
4つ目は
基礎です。
建築でいう「基礎」とは、↓の写真のコンクリート部分を指します。
内装の解体後、基礎の配置や人通口(下の写真のコンクリート開口部)の位置が
はっきりわかることにより、耐震補強や間取りの変更が発生する場合があります。

ちなみに人通口上に蟻道ありました。
基本的には、人通口の上に柱や耐力壁といった耐震に関わる材を設置しても意味がありません。
そのため、解体後にあらわになる基礎を確認して、計画と相違があった場合は、
再度耐震計画を行う必要があります。
また、設計部分では床下点検口の位置や個数を再検討しなければいけません。
人が通れず床下が点検できない空間を作らないためです。
間取りの変更がある場合は注意して計画しましょう。
今回の場合は、点検口の位置が変更になりました。
将来のメンテナンスに地味に影響してくるので、見落とさないようにしてください。
ちなみに、不思議な基礎があったのでご紹介します。

写真真ん中の下にある、L字の基礎。
土台もなければ、柱もありません。新築時のミスでしょうか。
それとも意味があるのでしょうか。ぱっと見意味がなさそうに思えました。
不思議な基礎のご紹介でした…
以上、解体後の確認の際に発覚した問題点を挙げましたが、
上で挙げさせていただいた内容以外はほとんど良好でした。
他にも細かい部分は何点かありましたが、軽微な問題になりますので、
ご紹介はこのくらいにしておきます。
解体後の確認のポイント
リフォームの解体後に結局なにを気にして見ればいいか分からない方も多いと思います。
まとめとして、そんな方々に「ここだけは確認して欲しいポイント」を挙げますので
ぜひ参考にしてみてください!
- 柱・筋かいの欠損の有無
- シロアリ被害の有無
- 害獣の住処になっていないかの確認
- お風呂場などの水回りの木部の腐れやカビの有無
- 基礎のひび割れの有無
- 外壁周りの梁などの雨染みの有無
- 柱・筋かい・梁・土台・根太などの材木の寸法
- 希望の間取りにできるかの確認
- 耐震計画の再確認
このような項目を最低でも確認しておくと、
リフォーム完成後に安心してお住まいいただくことが可能だと思います。
せっかくリフォームするのであれば、不安を残さないよう現場管理の担当任せではなく、
自分の目でしっかりと確かめることをお勧めします。
次回は、大工さんの工事が始まっていくので、部材の名称や木工時の進捗などを
ご紹介していきたいと思います。
それではまた!
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